「Power BIでユーザー入力を使ってグラフを変更できたら便利なのに…」と思ったことはありませんか?
実は、Power BIでもちょっとした工夫で“ユーザー入力フォーム風”のレポートを作ることができます。
今回は、
- 数値入力には What-if パラメーター
- 文字列入力には テキストフィルターまたは検索ボックス
を使って、ユーザーが操作できるレポートを作る方法を紹介します。
数値入力フォームの作り方
数値入力ボックスを利用するにはパラメーターを利用します。
ここでは作り方の例として、サンプルデータを用いてユーザーが数値入力できるレポートを作成します。
具体的には、数値入力で「目標売上」を設定し、実際の売上と比較して達成率を確認できるレポートを作ります。
サンプルデータ
レポート作成には下記の売上データを使います。
| 店舗 | 売上 |
|---|---|
| 東京店 | 450000 |
| 大阪店 | 300000 |
| 愛知店 | 200000 |
作成手順
まずは売上データを準備します。

まずパラメータを追加します。
「モデリング」タブ → 「新しいパラメーター」 → 「数値範囲」を選択します。

下記のようにパラメータを設定します。
- 名前:目標売上
- 最小値:0
- 最大値:1000000
- 増分:1000
- 既定値:500000

設定後、「このページにスライサーを追加する」にチェックをいれて「作成」をクリックするとパラメータが作成されます。

次にパラメータを使ったDAXメジャーを作成します。
「モデリング」タブ → 「新しいメジャー」を選択します。

入力欄に下記の式を入力します。下記は売上テーブルの売上の合計値を目標売上で割るといった式です。
売上達成率 = DIVIDE( SUM('売上'[売上]), '目標売上'[目標売上 の値])
これでメジャーの作成は完了です。
ここで動作確認用にビジュアルを追加します。
視覚化の中の「カード」を選択する。

フィールドに作成したDAXメジャー「売上達成率」を設定する。

これでビジュアルの作成は完了です。
達成率の値なので、書式をパーセントにしておきましょう。
作成したメジャーを選択した後、書式をパーセントに変更します。

それでは数値をユーザー入力で変更して値が変わるか確認してみます。
ユーザー入力値が100000のとき

ユーザー入力値が500000のとき

ユーザー入力値が800000のとき

ちゃんとユーザー入力値によってビジュアルが変更されています。
これで数値入力により操作できるビジュアルの作成は完了です。
パラメータのスライダーを非表示にするには下記のようにすればOKです。
- パラメータのビジュアルを選択する
- 視覚化ペインで「ビジュアルの書式設定」を開く
- 「スライダー」をOFFにする

文字入力フォームの作成方法
文字列入力ボックスを利用するには「テキストスライサー」または「スライサーの検索ボックス」を使います。
ここでは作り方の例として、サンプルデータを用いてユーザーが文字列入力できるレポートを作成します。
具体的には、文字列入力で「顧客名」を検索して、対象の顧客の売上のみを確認できるレポートを作ります。
サンプルデータ
レポート作成には下記の売上データを使います。
| 顧客名 | 地域 | 売上 |
|---|---|---|
| 田中太郎 | 東京 | 500000 |
| 鈴木花子 | 大阪 | 300000 |
| 佐藤健 | 名古屋 | 200000 |
| 高橋明 | 東京 | 450000 |
| 伊藤真 | 大阪 | 320000 |
テキストスライサーの作成手順
まずはテキストスライサーの使い方を解説します。
まずは売上データを準備します。

次にテキストスライサーを追加します。
視覚化ペインから「テキストスライサー」を選択します。
フィールドには文字列検索したいフィールドを設定します。ここでは「顧客名」をセットします。

ここで動作確認用にビジュアルを追加します。
視覚化ペインから「テーブル」を追加してフィールドを設定します。

れでは文字入力でビジュアルが変わるか確認してみます。
テキストスライサーに文字入力をすると部分一致する値でビジュアルにフィルターがかかります。
ユーザー入力値が「田中」のとき

ユーザー入力値が「佐藤」のとき

ちゃんとユーザー入力値によってスライサーの候補が変更されています。
これで文字入力により操作できるビジュアルの作成は完了です。
デフォルトだとテキストスライサーには一つの値しか入力できません。
複数の入力が可能とするには下記の手順で設定変更してください。
- パラメータのビジュアルを選択する
- 視覚化ペインで「ビジュアルの書式設定」を開く
- 「スライサーの設定」の「複数の値を受け入れる」をONにする

設定変更をすると下図のように複数の入力値を設定できます。

検索ボックスの作成手順
次に標準スライサーで検索ボックスを追加する方法を解説します。
まずは売上データを準備します。

次にスライサーを追加します。
視覚化ペインから「スライサー」を選択します。
フィールドには文字列検索したい項目を設定します。ここでは「顧客名」をセットします。

スライサーに検索ボックスを表示させます。
スライサービジュアルの「…」をクリックして「検索」を選択します。

ここで動作確認用にビジュアルを追加します。
視覚化ペインから「テーブル」を追加してフィールドを設定します。

それでは文字入力でビジュアルが変わるか確認してみます。
検索ボックスに文字入力をすると部分一致する値が表示されるので、その値でフィルターをかけます。
ユーザー入力値が「田中」のとき

ユーザー入力値が「佐藤」のとき

ちゃんとユーザー入力値によってスライサーの候補が変更されています。
これで文字入力により操作できるビジュアルの作成は完了です。
まとめ
今回はユーザー入力フォーム・入力ボックスの作り方を解説しました。
数値と文字列で使う機能はそれぞれ下記です。
| 入力タイプ | 使用機能 |
| 数値入力 | パラメータ |
| 文字列入力 | テキストスライサー |
これらの機能を活用することで、ユーザーは自ら条件を設定し、リアルタイムで結果を分析できるようになります。
ぜひ、皆さんのPower BIレポートにもユーザー入力フォームを使ってみてください。

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